スマホの充電が遅い原因と速くする方法

スマホの充電が遅いときは、まず「充電器(アダプター)の出力が足りているか」「ケーブルが急速充電に対応しているか」「使いながら充電していないか」の3点を確認してください。充電の速さは、スマホ本体・充電器・ケーブルのうちいちばん性能の低いもので決まります。また、電池を長持ちさせるための「アダプティブ充電」などの機能が、わざとゆっくり充電していることもあります。この記事では、充電が遅くなる原因と、安全に速くするための見直し方を説明します。
まずチェックしたいポイント
- 充電器の出力(W数)を確認する:充電器の本体に小さく「5V⎓1A」「20W」などと書かれています。5V⎓1A(5W)の古い充電器では、今のスマホはかなり時間がかかります。
- PCのUSBポートやモバイルバッテリーで充電していないか:PCのUSBポートは出力が小さいことが多く、充電が遅くなります。
- 充電中の表示を見る:機種によっては、ロック画面に「急速充電中」「低速で充電中」などと表示されます。低速と出るなら、充電器かケーブルが原因の可能性が高いです。
- 画面を消して置いておく:使いながら充電すると、入ってくる電気の多くがそのまま消費されます。
- ケースを外し、涼しい場所に置く:本体が熱いと、安全のために充電速度が落とされます。
原因1:充電器の出力が足りない
充電の速さは、ワット数(W)でおおまかに比べられます。ワット数は「電圧(V)×電流(A)」で、たとえば5V⎓2Aなら10Wです。スマホに付属していた古い充電器や、100円ショップなどで買った低出力の充電器を使っていると、本体が急速充電に対応していても性能を出し切れません。
| 充電器の例 | 出力の目安 | 充電の速さ |
|---|---|---|
| PCのUSBポート(USB-A) | 数W程度のことが多い | かなり遅い |
| 古いUSB-A充電器(5V⎓1A) | 5W | 遅い |
| USB-A充電器(5V⎓2.4A) | 12W前後 | 普通 |
| USB PD対応のUSB-C充電器 | 18W〜65Wなど | 対応機種なら速い |
ワット数が大きい充電器を使っても、スマホが受け取れる量を超えて電気が流れることはありません。スマホと充電器がやり取りをして、安全な範囲で電力が決まる仕組みです。そのため、対応する規格の充電器であれば、出力に余裕のあるものを選んでも問題ありません。
USB PDとは
USB PD(USB Power Delivery)は、USB-Cで使われる急速充電の共通規格です。最近のAndroidスマホの多くはUSB PDに対応しており、PD対応の充電器を使うと速く充電できます。GalaxyやPixelなど多くの機種は、急速充電にUSB PDを使います。Galaxyの一部機種にある「超急速充電」は、USB PDの中でもPPSという方式に対応した充電器が必要です。お使いの機種がどの規格・何Wまで対応しているかは、メーカーの仕様ページで確認するのが確実です。
原因2:ケーブルが急速充電に対応していない
充電器が高性能でも、ケーブルが細かったり古かったりすると、流せる電流が制限されて充電が遅くなります。
- USB-A to USB-Cケーブル:USB PDの急速充電には使えません。急速充電したい場合は、両端がUSB-Cのケーブルを使います。
- 長すぎるケーブル・極端に安いケーブル:電気の損失が大きく、速度が出にくいことがあります。
- 劣化・断線しかけたケーブル:角度によって充電が途切れたり、低速になったりします。
USB-Cケーブルには「60W対応」「240W対応」などの表記があるものがあります。スマホの充電であれば60W対応のもので十分なことがほとんどです。
原因3:電池を守る機能がゆっくり充電している
最近のスマホには、電池の劣化を抑えるために、充電の速度や上限を自動で調整する機能があります。故障ではなく、意図的な動作です。
| 機種 | 機能の例 | 主な動き |
|---|---|---|
| Pixel | アダプティブ充電 | 夜間などに80%前後で待機し、充電器を外す時間の少し前に100%になるよう調整する |
| Pixel | 充電の上限(80%) | 対応機種・バージョンでは、80%で充電を止める設定を選べる |
| Galaxy | バッテリー保護 | 設定内容により、充電の上限を設けたり、状況に応じて調整したりする |
| Xperia | いたわり充電 | 充電パターンに合わせて満充電までの時間を調整する |
これらの機能は、多くの機種で「設定」→「バッテリー」の中にあります(名称や場所は機種とOSのバージョンによって異なります)。急いで満充電したいときだけ一時的にオフにし、普段はオンのままにしておくのがおすすめです。
Galaxyの場合は、「設定」→「バッテリー」→「充電設定」に「高速充電」「超急速充電」などの項目がある機種があり、ここがオフになっていると充電が遅くなります。こちらも機種によって表示が異なります。
原因4:使いながら充電している
ゲーム、動画、ナビ、ビデオ通話などは電気を多く使うため、充電しながら使うと残量がなかなか増えません。さらに、充電と高負荷の処理が重なると本体が熱くなり、次に説明する「熱による速度制限」も加わります。急いで充電したいときは、画面を消して置いておくのがいちばん効果的です。
- 使わないアプリを閉じる
- 画面の明るさを下げる
- どうしても急ぐときは、機内モードにする(電話やメッセージも届かなくなるので注意)
原因5:本体が熱く、充電速度が落とされている
リチウムイオン電池は熱に弱いため、スマホは電池の温度が上がると、自動的に充電の速度を落とします。暑い車内、直射日光の当たる窓際、布団の上、厚手の手帳型ケースの中などでは、熱がこもって充電が遅くなりがちです。
ケースを外して、風通しのよい涼しい場所で充電してください。冷蔵庫や保冷剤で急に冷やすのは、内部の結露の原因になるので避けましょう。充電中に本体が持てないほど熱くなる場合は、すぐに充電をやめてください。
原因6:充電口の汚れ・接触不良
充電口にホコリがたまってケーブルが奥まで刺さらないと、接触が不安定になり、急速充電に切り替わらなかったり、低速と急速を行ったり来たりしたりします。ライトで充電口を照らして、綿ぼこりがないか確認しましょう。掃除をする場合は、電源を切ってからエアブロアーで吹くか、木製・樹脂製のつまようじでやさしくかき出します。金属のピンを入れるのは避けてください。充電そのものができない場合の詳しい確認方法は、「スマホが充電できない」場合の記事でも説明しています。
原因7:ワイヤレス充電を使っている
ワイヤレス充電(Qi)は便利ですが、一般的に有線より時間がかかり、熱も出やすい方式です。置く位置がずれていると、さらに遅くなったり、充電が途切れたりします。
- スマホの中心と充電パッドの中心を合わせる
- 厚いケース、金属プレート、カード類(ICカードなど)を挟まない
- 充電パッドにも、出力に合ったアダプターをつなぐ
急いでいるときは、有線で充電するほうが確実です。
原因8:電池の劣化
電池は使ううちに劣化し、蓄えられる量が減っていきます。劣化が進むと、充電の進み方が不安定になったり、残量表示が急に変わったりすることがあります。購入から2〜3年以上たっていて、上の対策をしても改善しない場合は、電池の状態を確認してみましょう。Pixelの対応機種は「設定」→「バッテリー」→「バッテリーの状態」、Galaxyは「Samsung Members」アプリの診断機能で確認できます。電池の交換は、メーカーやキャリアの修理窓口に相談してください。
よくある質問
ワット数の大きい充電器を使うと、スマホが壊れませんか?
USB PDなどの規格に対応した充電器であれば、スマホが受け取れる範囲で電力が調整されるので、大きなワット数でも問題ありません。ただし、規格や安全基準をきちんと満たした信頼できる製品を選んでください。
急速充電は電池に悪いですか?
スマホは温度や残量を見ながら充電速度を調整しているので、対応した充電器で急速充電しても、すぐに電池が傷むわけではありません。ただ、熱は電池の劣化を早めるので、熱くなりやすい環境での充電は避けましょう。
80%から先が遅いのは故障ですか?
故障ではありません。多くのスマホは、満充電に近づくと電池を守るために速度を落とします。アダプティブ充電などが働いている場合は、80%前後でしばらく止まることもあります。
まとめ
スマホの充電が遅いときは、充電器のW数、USB-C同士のケーブルかどうか、使いながら充電していないか、本体が熱くないかを順に確認しましょう。急速充電にはスマホ・充電器・ケーブルのすべてが対応している必要があります。アダプティブ充電などの保護機能がゆっくり充電している場合もあるので、設定の「バッテリー」も見ておくと安心です。
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